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2017.12.18 News
つまもの“葉っぱ”ビジネス最大手で地方創生の代表例として知られる株式会社いろどり(本社:徳島県勝浦郡上勝町(かつうらぐん かみかつちょう)、代表取締役:横石 知二(よこいし ともじ))、「働き方改革」「地方創生」を促進するサイボウズ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:青野 慶久(あおの よしひさ))、“ユーザー体験”を重視したクラウド型システム開発の株式会社レキサス(本社:沖縄県うるま市、代表取締役:比屋根隆(ひやね たかし))は、全国の農作物の生産者グループと仲卸向けの受発注システム『IRODORI』を共同開発、地方の現場を包括的にサポートする地方活性化サービス『生涯現役ネットワーク』の提供を 2018 年 1 月から開始します。 「生涯現役ネットワーク」は、主に以下を中心に地方の現場を支援、地方の課題解決に強く共感した 3 社による「稼げる地方」づくりを目指したサービスです。
いろどりスタッフの他地方への一時的な現場出向、遠隔地からのサポートやアドバイス。必要に応じて、いろどり代表の横石知二も一時的に出向し、現場の視点から本格的に他地方をサポート
農家から卸売・料理店まで、事業現場での研修/トレーニングやレクチャー
新たに共同開発した受発注システム「IRODORI」の導入・保守・運営アドバイス
チャットプログラムや日々の報告書を基に、遠隔から現場を支援
「IRODORI」では、生産地側が農作物の価格・数量・作柄状況などをデータベース化し、専用ウェブ上に掲載。農協と卸売市場の流通や決済機能はこれまでどおり活かしつつ、本システムを介して、生産地は仲卸へ直接、農作物の作柄・数量・価格など、仲卸が必要とする生産地の情報を配信し、取引や情報の流れを円滑化することで、生産地の信頼性向上や、価格の安定化を図り、産地の収入改善/増加につなげることを狙いとしています。
今回のサービスは、地方活性で実績があり、他地方から高い信頼・評価を受けている いろどりが主導となりサービス全体を展開、いろどりの助言を受けて、レキサスがサイボウズの「kintone(キントーン)」を基盤に開発した汎用性の高い「IRODORI」を導入します。活用方法など含めた指導は、農家の現場でシステム運用の実績をもついろどりが行います。「IRODORI」を活用することで、農家と仲卸の情報網が整備され、全体のコミュニケーションがスムーズになります。いろどりの地方での現場経験/ノウハウを活かした新システムには、汎用性が強い kintoneの他、情報がいち早く仲卸などのユーザーの手元に届くよう、スマートフォンの普及と、それを介した新たなコミュニケーション方法に着目し、仲卸や料理人の多くが利活用している LINE やメールでの情報配信機能も兼ね備えています。
※本プレスリリースは株式会社いろどり、サイボウズ株式会社、株式会社レキサスの共同リリースです。 重複して配信されることがある旨、あらかじめご了承ください。
「IRODORI」に情報配信機能を組み込むことで、農作物産地の現場から「旬の情報」を即時、仲卸に直接発信することが可能となります。仲卸は「IRODORI」を介して、いつでも農作物の注文ができる他、過去のデータを基に、農作物の出荷時期、価格、数量、状態、農地の天候によるトラブルなど、あらゆる産地情報をリアルタイムに閲覧することもできるため、最終納品先である料理店へ産地に関する正確な情報を伝えることができます。生産地は出荷できる農作物を、安定した価格と数量で仲卸に販売することができる仕組みが構築できるため、安定した収入による売上改善が見込めます。生産者、卸売市場、仲卸、料理人など、勤務時間帯や働き方が異なる取引先でのコミュニケーションが円滑化することで、労働時間の短縮、機会損失の減少、代替品や新商品の提案、取引のトラブル回避などにつながり、売り上げの向上が図れます。本システムを導入したいろどりは、農家、仲卸、料理店の間で、より頻繁な情報交換ができるようになり、現場のニーズに合った新商品開発や、それによる売り上げ向上にもつながりました。「生涯現役ネットワーク」により、地方の基幹産業となる農業を再生し、地方経済の活性化を現場から見直すことで、他地域の農作物の売り上げ拡大を図り、地方で「儲かる仕組み」を構築、若手の新規就農者を増加させ、本格的な地方創生を目指します。いろどりは、地方自治体や農産物の生産者グループを対象に「生涯現役ネットワーク」を提供、価格は 100 万円~を予定しています。初年度は 3 地域、3 年間で 10 地域への提供を目指します。 なお、沖縄県久米島町はいろどりと共に、人材研修をとおした活動を展開し、現在、試験的に「IRODORI」の一部システムの活用を始めています。
いろどりは上勝町内で、2016 年 3 月から、本システムの試作版を試験導入し、農作物の売り上げが 2016 年度比約 1 千万円増、数年以内に年商 3 億円達成が見込めることから、2017 年 11 月下旬に、本システムを本格導入しました。 いろどりは創業から 30 年間、全国の仲卸や料理店に向けて、料理に添える“葉っぱ”の出荷・販売事業を展開しつつ、上勝町の活性化を図ってきました。今回、上勝町以外の地域に向けて、サービスを展開することは初めてで、他地方の異なるビジネスのモデル化やシステム化を図り、地方創生や課題解決の一助として、パッケージ化したサービスを提供します。農業・漁業・林業などの売り上げ減少や、高齢化による地方の基幹産業は衰退、それに伴い、地方の人口は減少するなど、地方が抱える課題には多くの共通点があります。総務省の調べによると、2040 年には、全国 896 の市区町村が消滅の危機にあるとし、地方の問題は深刻化しています。このような状況下、地方活性化の好例として、全国的に幅広く知られている上勝町のいろどりには、全国の地方から視察者が年間平均約 200 件、他地方での講演数は年間 70 件を超え、総務省地域情報化アドバイザーとしても活躍するなど、多くの地方は、いろどりの地方活性化モデルを参考にしていることから、いろどり事業のノウハウが詰め込まれた今回のサービスには、需要があると見込んでいます。
現在、全国の農家の多くは、注文数量を問わず、売買先が未確定のまま、農協や卸売市場に農作物を出荷しているため、需要と供給にバラつきがあり、農作物が低価格で取引されることも多く、農家の収入が安定せず「産地が儲りづらい」仕組みとなっています。
また、これまで、料理店から農作物の注文を受ける仲卸には、農作物に関する情報が日々手元に届いていないことが多々あり、仲卸が発注した商品が卸売市場で「欠品」や「数量不足」に、仲卸は料理店への納品直前に、別卸売市場などへ商品を買い付けにいくなどの事例が多く発生していました。 例えば、天候不順により紅葉が遅れているにもかかわらず、産地からの情報が入ってこないために、例年通りの時期に、顧客から仲卸へ注文が入ってしまい、欠品が発生してしまうなどのトラブルが発生していました。これら同様の状況は、全国の多くの産地が抱える共通課題です。
人口 1,600 人、四国で人口最小の徳島県上勝町で、株式会社いろどりは、山の季節の“葉っぱ”を和食の飾り(つまもの)として販売する“葉っぱビジネス”を手掛けています。いろどりは、平均年齢 70 歳・最高齢 92 歳の農家約 165 軒を相手に、つまものの需要情報や注文情報などを提供しています。農家は、パソコンやタブレットなどの ICT機器を駆使して、葉っぱのマーケット情報を受け取り、その情報に即した出荷計画を立ててから出荷するため、高単価での販売を実現。“葉っぱ”で、年間 2 億 6,000 万円(2016年度実績)の売上をあげています。1989 年に設立したいろどりは、30 年にわたり、上勝町で葉っぱビジネスを展開し、町の活性化にも貢献、全国の地方創生の代表例として知られています。(http://www.irodori.co.jp)
サイボウズ株式会社は、「チームワークあふれる社会を創る」を企業理念におき、1997 年の創業以来一貫して組織のチームワーク向上を支援するツールを開発・販売・運用を手がけています。企業内の情報共有を実現する「サイボウズ Office」「Garoon」、プログラミング知識がなくても業務に必要なアプリを開発できる「kintone(キントーン)」、メール共有サービス「メールワイズ」の4製品を主力に展開し、現在 800 万人以上のお客様が利用しています。(https://cybozu.co.jp) ・設立日:1997 年 8 月 8 日
サイボウズが提供する、業務アプリ開発プラットフォームです。ノンプログラミングで業務に必要なアプリを誰でも簡単に作成できます。SNS のようなコミュニケーション機能も兼ね備えているため、スピーディーな情報共有が可能になり、業務の効率化を実現します。現在 7,500 社を超えるお客様にご利用いただいており、企業だけはなく、NPO 団体・学校・行政など様々なお客様のニーズにお応えしております。
株式会社レキサスは、ユーザー体験の設計、製品のデザイン(インターフェースデザイン、グラフィックおよびプロダクトデザイン)から、アプリケーション開発、クラウドサービスの導入提供まで、自社ならびにお客さまの製品/サービスをトータルプロデュースするクリエイター集団です。また、起業家マインドを持つ沖縄の次世代リーダーを発掘育成する「Ryukyufrogs(リュウキュウフロッグス)」の発起人かつスポンサーとしても2007 年より活動を続けております。(http://www.lexues.co.jp)
■本件に関するお問い合わせ先
株式会社レキサス
常盤木 龍治(ときわぎ りゅうじ)
安谷屋 栄(あだにや さかえ)
電話: 098-921-3800
Email: contact@lexues.co.jp